生命の火が、この星を照らしている 2006年、瀬戸内海に面する四国の海運都市。 脚の故障で陸上選手の夢を失くした少女、星守明桜(ほしがみあきお)は親友の海添彩希(うみそえあやの)とともに高校に進学。部活や新しい友人たちと出会い、空っぽだった明桜は少しずつかつての自分を取り戻しつつあった。 しかし、ある日彩希が突如姿を消してしまう。 この星には、太古より続く戦いがあった。かつて神に与えられた、空の魂を持つ8体の巨人《星辰機(スターマキナ)》。 『これに乗り、百年に一度現れる《簒奪者》より生命の火を守れ。そして絶やすな』 その言葉に従い、星辰機に選ばれた乗り手は戦い抜いてきた。 それから幾星霜。全ての星辰機が斃れてから100年。 次の100年を繋ぐため建造された人工の巨人《星辰機・デスタニア・レプリカ》の精神燃料として捧げられた彩希の魂に選ばれ、明桜は全ての生命を守る戦いに巻き込まれていく。 彩希とともにいるために。彩希へ一歩踏み出すために。そしてもう一度、自分を信じるために。 運命を奪い奇跡の熱量が爆ぜた時、存在しない9番目の巨人が目覚める。 其は《ヴァリシア》。冥王の名を冠する白亜の戦士。 ――これは、すべての始まり。 きっといつか忘れられる、ありふれた星の、私たちの物語だ。
時代を超え、いつまでも少年少女の胸を躍らせる本がある。 角川文庫にて1985年に刊行された『ぼくらの七日間戦争』。 初版から3年後には、女優・宮沢りえのデビュー作にして初主演を務めた実写映画が公開。 宗田理が手掛ける“ぼくら”シリーズは累計2,000万部を突破し、幅広い世代の青春を彩ってきた。 今なお愛される群像劇が、新進気鋭のクリエイターにより劇場アニメとして再びスクリーンに帰ってくる。 大人の都合で引っ越しを迫られる少女、綾。彼女に思いを寄せる少年、守。 勇気を振り絞り、守は最初の一歩を踏み出す。 「逃げよう」 2019年冬、“ぼくら”の青春をかけた7日間の戦争が始まる―。