高校生のトツ子は、人が「色」で見える。 嬉しい色、楽しい色、穏やかな色。 そして、自分の好きな色。 そんなトツ子は、同じ学校に通っていた美しい色を放つ少女・きみと、 街の片隅にある古書店で出会った 音楽好きの少年・ルイとバンドを組むことに。 学校に行かなくなってしまったことを、家族に打ち明けられていないきみ。 母親に医者になることを期待され、隠れて音楽活動をしているルイ。 トツ子をはじめ、それぞれが誰にも言えない悩みを抱えていた。 バンドの練習場所は離島の古教会。 音楽で心を通わせていく三人のあいだに、友情とほのかな恋のような感情が生まれ始める。 周りに合わせ過ぎたり、ひとりで傷ついたり、自分を偽ったり― やがて訪れる学園祭、そして初めてのライブ。 会場に集まった観客の前で見せた三人の「色」とは。
「お前は今日から三か月後、一行瑠璃と恋人同士になる」 京都に暮らす内気な男子高校生・直実の前に、 10年後の未来から来た自分を名乗る青年・ナオミが突然現れる。 ナオミによれば、同級生の瑠璃は直実と結ばれるが、 その後事故によって命を落としてしまうと言う。 「頼む、力を貸してくれ。」 彼女を救う為、 大人になった自分自身を「先生」と呼ぶ、奇妙なバディが誕生する。 しかしその中で直実は、瑠璃に迫る運命、ナオミの真の目的、 そしてこの現実世界に隠された大いなる秘密を知ることになる。 世界がひっくり返る、 新機軸のハイスピードSF青春ラブストーリー。